【折れ曲がる景色】

矩形で言えば、四隅の直角が面白いところだな。


【偶然】

似ているということだけで興味を惹かれる。

2020/03/25


【徐々に消える】

作為の無い変化。

時間と触覚の痕跡。

そういうものに惹かれるなあ

2020/03/25


【ハハハハハ】

笑う泥。

2020/03/24

 


【閉所の恐怖】

パソコンのモニター二台をつないで使っていたことがある。

右側のモニターから左側のモニターにポインタがスッと移動することが心地よかった。

 

軽い閉所恐怖症を患っているからだと思う。

画面の外にポインタが出られないことが息苦しく感じられる。

カメラのファインダーもそんな理由で時々窮屈に思うが、カメラの場合はこちらが自由に動けることによって救われる。

 

飛行機を狙って撮ってみた。

シャッターを押した次の瞬間、飛行機はファインダーの外にスッと飛び出し消えた。

2020/03/22


【絵ができる】

谷町筋を歩いていて、道路沿いにこんな地図を見つけた。

アクリル板の裏面からシール状の地図が貼られていたのが、劣化して剥がれ落ちたのだ。

山のような形で、その頂上に「現在地」がある。

噴火山のようだ。

赤い色がワンポイントになって、時間と偶然が作った絵画のように見える。

絵は描くものだが、勝手にできることもある。

2020/03/22


【ルールを変える】
別のルールを適用すると、整然と並んで見える事がある。
コンクリートのヒビ割れが、李禹煥の石で割れた硝子(関係項・1968)のようだ。
ヒビは重力を表現する。
2020/03/17

 


【文字という記号】

「し」と「レ」の違いを日本人ならわかるはずだ。

少なくとも僕にはわかる。

なぜなら、小学校でちゃんと習ったからだ。

なんといても、もう66歳だし。

 

ところが「ドしミ薬局」と書かれると、「どしみ薬局」と読んでしまう。

実際に読んでしまった・・・。

 

 

これはフォントの問題だと言い切れず、紛らわしい。

日本語を学び始めた外国人は困るな、たぶん、これ。

僕は今日ちょっと外国人になった。

 

意味を考えず、記号としてのかたちだけ見ていたからかもしれない。

意味は後からやってくるものだ。

2020/03/16


HOLGA OPTICAL LENS 1:8 f=60mm
HOLGA OPTICAL LENS 1:8 f=60mm

【普通に写って何が悪い】

なんと500円でHOLGAを買った。

レンズをデジカメに取り付けるように改造目的で購入したので、ホルガには申し訳ない。

レンズを丁寧に取り外し、SONYα7につけるように工作した。

かなりいい感じで移植できた。

ホルガは6×6判サイズなので、35ミリフルサイズだとレンズの中心の「良い部分」を使うことになる。

そのせいで、撮影した写真は恐れていた通り普通に写った。

いや、普通に写ることは良いことだけれど、その普通さ加減をちょっと残念に思う。

ひねくれた趣味だなあ、ごめんなさい。

2020/03/15


【自然現像】

手前に樹木が立っていて、後方から光があたる。

すると壁面に木々の姿が現像された。

自然現像現象だ。

「現像」と「現象」は文字が似ている。

2020/03/11


【マニア】

ものとものが重なる風景をよく撮るようになった。

以前からそういった様子について 気にはなっていたが、最近特に目につく。

なぜなのか、まだ言葉にならない。

 

吉田戦車のまんが「伝染るんです」に「距離マニア」の話がある。

あれに近い道楽だな。

たぶん。

2020/03/09


【ちょうどの感じ】

細くて白い手すりがあって、それが向こうの建築物にぴったり重なる風景。

視点をずらすとこんなふうになる。

2020/03/08


NEWYI 35mm F1.8(Cマウント)  SONYα7で開放撮影
NEWYI 35mm F1.8(Cマウント)  SONYα7で開放撮影
NEWYI 35mm F1.8(Cマウント)  SONYα7で開放撮影
NEWYI 35mm F1.8(Cマウント)  SONYα7で開放撮影

 

 【円が欠ける・矩形が欠ける】

 

欠けた円を「病円」というのだそうだ。

 

レンズは映像を円形に映す。

それをイメージサークルという。

写真は通常この範囲内の画像を四角く切り取る形で提示される。

イメージサークルが小さいと、四角い画面の中で上の写真のようにケラレが生じ周辺が暗くなる。

結像する光の様子が記録された写真のようで、写ることの原初的な感動を追体験できる。

 

ケラレは写真としての矩形が欠けたことだ。

この欠けた矩形をなんと呼んだら良いのだろう。

病んだ矩形・・・「病矩形」かな・・・。

病んだ、という表現はコロナの時期だけに気にはなるけど。

 

撮影に使った NEWYI 35mm F1.8 というレンズは大暴れする。

開放で撮ったら、もう手がつけられない。

そういう写りもまた原初的な体験かな。

2020/03/06

 

【註】

ブルーノ・ムナーリ かたちの不思議「円形」平凡社 阿部雅世 訳

「円周が、ほんのわずかに切れている円のことを、完全性を欠いた円「病円」とよびます。円周についた小さな傷が、円の持つ永遠性を損なってしまうからです。この「病円」が生む様々な問題は、円の不思議を解明するための重要な糸口でもあります。」(抜粋)


【痕跡】

自動販売機などのような物体が ここに置かれていたと思われる。

最初に何らかの設置物があって、あとから壁の色を塗ったのだ。

図と地が反転し、塗り残し部分が描画部分に感じられる。

無造作な筆タッチがいい感じだ。

緑色の配分が特に良い。

そこで、こうやってカットしてみると、現場の持っていた時間や空間など様々な雑な要素が整理されて、絵画のようにに見える。

しかし、もとの写真のほうが刺激的だ。

処理前の写真には、雑味が支える何かがある。

絵みたいに切り取るという作為のあり方が問題のようにも思える。

あるいは、絵画の約束(矩形)が 表現の不自由を強いるのかもしれない。

2020/03/04


【ハンケチ】

ハンケチという言葉をずいぶん久しぶりに聞いた。

子供の頃、大人が「ハンケチ」と言っていた。

最近はめっきり聞かなくなっていたので、なんだか懐かしい。

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ハンケチ(Handkerchief)

読み方:はんけち
  1. 恋が中途破れることをいふ。半分けちがつくといふ意味からいつたもの。〔情事語〕
  2. 〔情〕中途で恋などの目的破れることを云ふ。「半ばでけちが付いた」と云ふ意味を「ハンカチーフ」に掛けて云つたもの。

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2020/03/02

 


【彫刻】

例えば 駐車禁止の看板を彫刻したら、こんなふうになるのかもしれない。

鉄の彫刻。

彫刻とは「彫ったり刻んだり」するものだから、正確には彫刻ではないのかな。

名称の話。

対象の形状を三次元でなぞる描画にも見える。

2020/03/02


【床の間の攻撃】

絵と生け花、通常はどちらか一方で良いと思う。

どうしても両方並べるなら、どちらかを少し横にずらすか、上下に離したら それぞれが見やすいように思う。

ところが、ここでは敢えて前後に重なるように設置されている。

くどい。

しかし、なぜか見過ごすことができず、美術作品を見るような眼で 見入ってしまった。

定石外れの手法で攻撃された感じがする。

2020/03/01


【COSMICAR】

COSMICAR(コズミカ)は、旭光学工業(PENTAX)の海外向けCCTVレンズのブランド名である。

このレンズが最近のお気に入りで、出かけるときはこれをつけたミラーレスを携帯する。

近年撮り続けている丸い写真の写真集をかねてより作りたいと考えているが、なかなか実現できない。

手製本で何部かのエディションを試みてもいいかなと思い始めている。

2020/03/01