舞鶴に行ったついでに小浜に寄った。

いい感じのトマソンを見つけた。

2023/03/30


美濃加茂市民ミュージアムでの個展「風景を愛でる」の記録集ができ上がった。

デザインはDM・ポスターと同じデザイナーの長尾訓寿氏である。

学芸員の和歌由花さんには、テキストを簡潔に書いていただいた。

出品作品目録も詳細に記録されている。

2023/03/28


作品の整理をしている。

今後どのような展覧会があっても、おそらく出品しないと思われるものは処分することに決めた。

要らぬものを大事に持つこともないだろう。

とはいえ、いろいろと思いの詰まったものもある。

役には立たないがそばに置きたい、という性格の僕には苦手な作業だ。

「眼球の吃音」という作品が出てきた。

100枚の名刺大の写真を組み合わせた額装作品でこれが三枚組みである。

色が大分褪せている。

写真によっては何が写っていたのか解らない。

写真自体の記憶力が薄れていて、まるで老人の脳のようだ。

いつか写真美術館で見た、画像が消えてしまったダゲレオタイプを思い出す。

それは単に玉虫色の金属が 写真の顔をして展示してあるものだったが、それはそれで美しいものではあった。

2023/03/24


この一二年ずっとフィルム(白黒)で撮ってきたので、デジタルを使うと新鮮ではある。

しかし、なんか頼りない。

レンズの癖を知ったりする遊びには向いているけれど、写真としての魅力が僕には感じられない。

何度もいうが、デジタル写真は適切な紙媒体にプリントして、初めて居場所を見つける感じがする。

モニター上の写真がどうもいけないな。

2023/03/23


軽業(かるわざ)という言葉はまだ生きているのだろうか。

曲芸(きょくげい)はどうだろう。

アクロバット(acrobat)というのかな、昨今は・・・。

 

植木鉢が軽業をしている。

地面から低い位置ならそうも思わないが、これくらいの高さに陶器製の鉢が乗っている光景は視覚的に危なっかしい。

しかも端っこにある。

壁のひび割れも危機感を誘う。

いい位置だなあ。

 

2023/03/21


識別は顔でする。

だから、こんなふうにその人の顔を作って残すのだ。

マスクのせいで顔をちゃんと見ることができなくなって4年目になるが、人と人との関係にきっと変化が起こったように思う。

特に幼児。

写真にあるこの子たちはちゃんと顔でコミュニケーションをしていたのだろうか。

いつ設置されたものなのか知らないが、幼稚園の前を通りながらそんなことを思った。

2023/03/19


先日、美濃加茂市民ミュージアムから作品が返却された。

10枚ずつ梱包したときの箱を11個。

搬入はしたけど展示をしなかった大きめのカラー作品十数点も一緒に運んでいただいた。

展覧会のために作るときは、あとさき関係なく必要な物量の作品を用意するが、こうして戻ってみると気が重い。

今年は一月に個展もあって、その作品がまた場所をとっている。

こうやって「残骸」が集まって生活空間を脅かしている。

来年の3月で定年退職だ。

職場に置かせてもらっている作品の行き場所を考えると憂鬱になる。

今朝、これらを少し整理したが体力が続かない。

そりゃあもう70歳。

集中力や記憶力や気力や筋肉や・・・まあ、いろんなものが衰えてきている。

この一年で、要らんものを処分しないと自宅の空間がゴミ屋敷になる・・・。

ときめきの整理法」の出番のような気がする。

2023/03/17


竜田川には鯉が棲んでいます。

橋の上からも大きな鯉が悠々と泳いでいました。

魚が住める水は、絶対必要です。

きれいにしたい。

 

でも、鮎と鯉は同じところに棲めません。

鮎はもう少しきれいな、そして流れの速い川に棲みます。

 

その昔、竜田川には鮎が棲んでいたんでしょうか?

川がきれいになることは大賛成です。

しかし、アマゴやイワナの棲む田舎からこの地に来た僕には、このゆるりと流れる川に鮎が棲めるとは思えません。

川岸をコンクリートで固めた川ならなおさらです。

 

それに、鮎が棲むようになると、鯉が棲めなくなります。

おそらく共生はできないと思います。

 2023/03/12


ジャコメッティ展を見た。

彫刻作品の展示で、出品数は少ない。

しかし、優れた作品ばかりだった。

50分間ほどの、紹介ビデオがあったけれど、それが良かった。

いい展覧会だったと思う。

大きな台座の意味が解った。

キャンバスに彼が描く四角い縁取りと同じなんだなあ。

3D写真を見るとき、両方の目をぼんやりさせながらようやく3Dにたどり着くような見方をするものだと改めて思う。

ジャコメッティの彫刻のことです。

デッサンに心底入りすぎて、一般人の目では観賞できないものになっています、あれは。

ですから、適切な距離・角度から見ないといけません。

胸像の場合はジャコメッティの手の長さから見る必要があります。

じっくりと静止して、正面から鼻のてっぺんを注視する、これがジャコメッティの見方です。

知らんけど。

2023/03/11


久々に御堂筋線動物園前に行った。

そうしたら、こんなことになっている。

万博を意識してのことだろうな。

僕はこのタイル絵がそのままでいいと思う派です。

2023/03/09


先日「ピカソとその時代」を見た。

ドイツ生まれの美術商ハインツ・ベルクグリューン(1914-2007年)のコレクションで、ベルリン国立ベルクグリューン美術館に所蔵されているものからの作品展だ。

ピカソ・クレー・マティス・ジャコメッティが出品されていた。

10代の頃はクレーの作品に惹かれるものがあったが、今は特に感慨がない。

逆に、マティスはその頃まったく興味もなかったのだが、最近は気になる。

ピカソは当時から特に何も思わないが、動き・時間を描いたのではないかと思える一点があって、それは痛く感心した。

例の多方向から描いた女性像で、数多くの中の一点である。

この作品は図版でも見たことが無かった。

ジャコメッティの作品は、展覧会タイトルにあるほどの量が展示されていなかった。

彼は彫刻家だが、僕には絵画が刺激的だ。

これは10代のころからまったく変わらない。

そういう意味でもジャコメッティは素晴らしい作家だと思う。

古くならない。

最近は「かきのこし」ということについて思うことがあって、その観点から作品を見た。

そうするとやはり、マティスとジャコメッティが浮かび出てくる。

この展覧会にはでていないが、セザンヌなども「かきのこし」の達人だ。

描かない部分が必要な絵画・・・そういう絵の在り方が面白い。

2023/03/05


シルクスクリーンでどこまで写真に迫れるかを試みた版画。

未発表のものがあって、今日はその一枚をトリミングしてみた。

トリミングって、一種の撮影のようなものだと思った。

一部分を切り取ると別の表現になる。

カメラを覗いたときのようだ。

過去の作品に手を入れる・・・というのは以前からやっているけど、版画を切るのは初めてだった。

今日からこれを入れるフレーム作りにとり掛かる。

木製の箱額で、接着剤は「ゴリラグルー クリア」を使っている。

完全な硬化には24時間かかるようだ。

強度はどの程度のものだろう。

2023/03/04


 「SAI GALLERY」になってから32年か・・・。

32年は相当な年月ですが、自分自身を振り返ると本当に早かった。

実験的な発表ができて澄んだ空気のある画廊でした。

そんな画廊がまた一つ無くなることは残念でなりません。

最後のこの展覧会に出品させてただきます。

2023/03/04